先日(2020.11.20)、日テレで「ルパン三世 カリオストロの城」(制作は1979年)を放映していました。
ルパン三世は、来年で放映開始50周年になるようで、これまた息の長い作品となっています。
そして、この作品はなんとあの宮崎駿さんが初めて長編アニメーション劇場版を務めた作品なのです。
宮崎駿さんと言えば、「魔女の宅急便」や「千と千尋の神隠し」等、ヒット作品が目白押しですが、これが初監督作品だったのですね。
以下に、「ルパン三世 カリオストロの城」の舞台となった国やその舞台裏についても紹介します。
目次
ルパン三世のカリオストロの城の舞台は?
物語の舞台は、世界最小の国連加盟国・カリオストロ公国ですが、勿論これは仮想の設定で、実際にどの場所をモデルとして想定しているのでしょうか?
物語の設定では、壮麗な塔が特長のカリオストロ城を中心とした城下町(人口:3,500人)で、「古代ローマ時代建造の水道橋を持ち周囲を美しい山々と湖に囲まれた緑豊かな国」となっています。
物語ではフランス語が公用語で、フランス系とドイツ系の国民が混在することから、アルザスやルクセンブルクのような場所、あるいは、リヒテンシュタイン辺りと推定できますが、どこでしょうか?
アルザスはブドウ畑と木組みの家、コウノトリが有名で、お城もありますがイメージが合いません。リヒテンシュタインも公国で古城が有名ですが、ドイツ語を公用語としていて、フランスの面影は大分薄れます。
そうなると、公国とお城でルクセンブルクでしょうね(ルクセンブルク大公国とも言われてます)。ルクセンブルクが、丘の上に築かれた城を中心に発展した小国ということからも似ている気がします。
その城壁-要塞群-は世界遺産となっているようです。
ルパン三世のカリオストロの城のモデルになった国やモンサンミッシェルも調査!
ルパン三世のカリオストロの城の舞台は?
綺麗な映像ですね!!!
世界遺産になりそうな景色です。水の上に浮かんでいるお城はシュノンソー城を思い浮かべますが、橋が架かって歩いて行ける様は、あれに似ていますよね。そう、世界遺産の …
( 出典:https://t.co/OOnPomn979 ジブリの世界 ) pic.twitter.com/GMBxTmpKjR— 石上 孝幸 (@ishigami14) November 29, 2020
モデルになった国はルクセンブルクと想定したのですが、何とネットで調べると、フランスの影が薄いことから外したリヒテンシュタインなのですね。
しかし、作者がハッキリ言及している訳ではないので、色々な説が出てきますね。イタリアの街「サン・レオ」という説もあります。
そして、もう一つが有名な世界遺産、フランスの修道院「モンサンミッシェル」です。どうやら、この3つがモデル地と言われているようです。
上記の想定は外れていました。
3つのモデル地の説の根拠を調べてみましたので、ここに紹介します。
リヒテンシュタイン城
( 出典: タビジン=【ドイツ】深い森の断崖にそびえる「妖精の城」、リヒテンシュタイン城= )
上の画像のリヒテンシュタイン城はドイツの「シュヴァーベンアルプ」と言う森の中にあります。
風貌が似ているというのが理由のようですが、お城ではなくリヒテンシュタイン公国そのものがモデルという説もあるようです。
それは公国ということと、その公国の領地を所有しているリヒテンシュタイン家が豊富な資産を持っていて、国自体がタックスヘイブンであることもあり、豊かな国のイメージがカリオストロ公国に似ているようです。
ネットでは「リヒテンシュタイン城」とリヒテンシュタイン公国の城というのが混同しているようで、色々な説が出ています。
イタリアの街「サン・レオ」
サン・レオの街を見下ろす山の頂上にサン・レオ城がありますが、そのお城は17世紀中頃から牢獄へと形を変え、アレッサンドロ・カリオストロ伯爵を閉じ込めていたのです。
そう、物語に出てくる「カリオストロ伯爵」と同名で実在の人物なのです。
カリオストロ伯爵は、シチリアのパレルモ生まれです。
ヨーロッパ各地で詐欺行為を行い何度も逮捕され投獄されました。最終的にはローマで死刑を宣告されるものの終身刑になってサン・レオ城で死を迎えたようです。
そんな曰くに加え、人口が約3,000人(カリオストロ公国は3,500人)というところも似ていますね。
フランスの修道院「モンサンミッシェル」
モンサンミッシェルは、満潮時には島になり、干潮時には歩いて行けるというのが特徴ですが、この風景が「カリオストロの城で湖面の水が引いて古代の建造物が姿を現す」というシーンに似ているということです。
物語では、この古代の建造物がカリオストロに伝わる宝のようです。
物語ではフランス語が公用語で、前の2つはフランス以外なので、これが選ばれているということでしょうね!
そして、上の綺麗な映像を見れば、これが「モンサンミッシェル」に似ていると想ってしまうのは私だけでしょうか?
まとめ
3つのモデル地を簡単に紹介してみましたが、モデルは1つではなく、幾つかの候補地を参考にして物語は作られていると思います。
それをいろいろ推測するのも楽しいものですね。 個人的には、「モンサンミッシェル」を1番推奨したいです。
序に言うと、リヒテンシュタイン城というのはリヒテンシュタイン家が所要している城の総称のようで、幾つもあります。
それがネットの情報の錯綜に拍車をかけているようです。
私がウィーンに行った時、ガイドの方がウィーンの森にある古城をリヒテンシュタイン城として紹介してくれたのを想い出しました。